福島県

Update at: 11/04/12

コミュニティーの崩壊と再生

福島第一原発で離れ離れになった家族 

身内や友人から「危ないから早く逃げて!」と言うメールや電話が鳴りやまなかった。国は「ただちに健康に影響を及ぼすような値ではない」を繰り返すばかりだった。この対応に「根拠がない」「信用ができない」とネットで反論する者、チェルノブイリの例を挙げる者など、ネットの中ではヒートアップしていた。

 

情報が溢れれば溢れるほど、市民はパニック状態に落ちいり、「みんなから色々と言われるけど、どうしたらいいのか分からない」「すぐ逃げるべき? しばらく様子を見るべき?」と自分で判断がつかなくなった者、「犬を残して逃げられない!」と電話で言う者もいた。だが、本当の理由は別のところにあった。家に介護度の高い病人がおり、その家族が自宅から離れることを嫌っていたのだ。

 

それぞれの人が、原発の情報をネットから掻き集めたり、信頼のおける人からのアドバイスを受けたりなどをし、避難すべきか否かの方法を決断した。年少の子供を抱える家では、妻子だけを逃がし震災後の処理や仕事上、身動きの取れない父親が家に残ったケースも多くある。逃げたくてもガソリンが入手できず逃げられなかった者も多く出た。

 

 


 

 


Share/Bookmark
関連記事:

トピックガイド

  • ”いわきゴミ拾い駅伝2013”動画アップしました

    2013年6月16日(日)に福島県いわき市で開催された "いわきゴミ拾い駅伝2013”の動画をアップしました。 いわき地区...

  • 第1回いわきゴミ拾い駅伝2013”

    11チーム36名でゴミ100キロ収集 ゴミを拾いながら襷を繋ぐというなんともユニークな駅伝を、震災の傷がまだ癒えていない福島県いわき市で開催しました。...

  • ゴミ拾い駅伝

    福島県いわき市を舞台に行われるゴミ拾い駅伝。とりわけ震災の負のイメージが大きく伝えられる地域ですが、復興している現状を正しく示し、"3.11&qu...

  • 利用の方からのお声4

    日に日に季節の移ろいが感じられて来ました。涼しさも増してきましたね。 いわき市でも徐々に秋の気配が近づいて来ているようです。 7月中旬から「いわきラボ」...

  • 農林水産省 立ち合い除染実験

    2012年9月5日、福島県いわき市にて農林水産省立ち合いのもと、機能水を使った放射能除染実験を行った。 ”ふくしま国際メディア村・いわき本部&rd...

  • 利用の方からのお声3

    残暑厳しい日が続いていますが、9月に入り夜になると鈴虫の声が聴こえるように なりました。皆様いかがお過ごしでしょうか? 「いわきラボ」へ還元水を汲みに来られ...

  • 利用の方からのお声2

    7月中旬から3ヶ月間にかけて「いわきラボ」では、還元水の無料提供を行っています。 この還元水はアトピーや皮膚炎に悩む方も身体改善のため生活に取り入れられ、また...

  • 3.11震災体験・インドネシア出身 カリナさん

    在日外国人が語る3.11震災体験 震災があった日、日本にいた外国人はどう感じたか。 今回は日本の大学に通うインドネシア/ジャカルタ出身のカリナさんにお話しを...

つなぐ




3.11後の多文化家族
2011大みそかUST Ja Banner1 ふくしま除染活動 josen_banner_jp ustream_jp イチイオフィシャルサイト